消費者の安全・安心を守るために、企業、行政、消費者が果たすべき役割

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消費者の安全・安心を守るために、企業、行政、消費者が果たすべき役割

食品や製品の安全問題が続発している。消費者の安全・安心を守るために、企業、行政、消費者が果たすべき役割について述べなさい。

 近年、食品偽装表示、食品の安全性問題、ガス瞬間湯沸かし器の事故など消費者の生命や健康をおびやかす事件や事故が続発し、消費者の不安が高まっている。その背景には企業倫理の欠如や行政の対応の遅れとともに、グローバル化や規制改革、技術革新などにより商品・サービスが複雑化、多様化していること、企業と消費者の情報力の格差が拡大していることなど構造上の問題が考えられる。以上を踏まえ、3者の果たすべき役割を述べたい。(序論・225文字)

 企業は、法令を遵守し消費者の視点に立った商品開発をすることが求められる。その上で、公正で分かりやすい表示や説明を行う。事故情報は迅速に情報公開をし、被害救済や拡大防止等、適切な対応をすることが重要だ。また、苦情相談窓口を設置し、消費者とのコミュニケーションを通じて商品改善や経営に反映させる努力も必要である。

 行政は、商品の安全基準の整備をし、事業者に徹底させ、監視や取締りを強化することが求められる。また、事故・危険情報の収集と消費者への情報提供をスムーズに行うために消費者庁を中心に情報を一元化することも重要である。なお、企業の対処が遅い時には使用禁止や回収命令などの行政処分を下して被害拡大を防止することも必要である。

 消費者は、主体的に情報を収集し、有用で安全な商品を選択し表示や注意事項を守って商品を利用することが求められる。またトラブルや被害救済を申し出て、自らの権利を主張すると共に、安心・安全な消費者市民社会を気づいていくために、企業や行政に働きかけることも大切である。(本論・515文字)

 なお、消費者の安全・安心を守るためには、企業、行政、消費者の3者が迅速に情報を共有化しつつ役割を果たすことが重要である。(結び・60文字)



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